bow's Design(ボウズデザイン)

空の写真

日記「コンクリの寒い道」

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晴れやかな空の中、太陽の光の下の温かな風に吹かれ雲は形を変えながらどこかへ進んでいく。
コンクリートの囲いを潜り抜けたとき、太陽の強い日差しが瞼をさし、光に慣れていない目がくっとなる。
白黒く、寒かった道は一瞬にして彩をつけ、青々とした空の中を悠々と雲が進んでいく。
快適さ、とは芯も温めることはできないのか。
外は寒いのに温かい。
凹凸のない白黒は僕には寒過ぎる。

言葉にして何やら言いたくなる時というのは、追い込まれている時であろう。
いや、追い込んでいるのだ。
考えようが、手を動かそうが、納得できるものが目前にあらわれてくれない。
ならば、ふて寝を決め込んでやるか。。。
目の前に見えるのは天井であり、その模様や規則正しい線が何かヒントを見せてくれるだろうか。
そんな時は、そんなこともなく。
空を浮く雲のように、あれは魚だな、あれは兎だ、あれは犬かな…??とはなってくれない。
それどころか、迫ってくるだけなのである。
ああ…ふて寝さえもさせてもらえなく、むくりと起き上がり、まただらしなく机に向かい何やらやってみるさ。
ただただ時間だけが過ぎていき、窓に濃いおれんじ色の光がうつり、次第に明るいオレンジ色に変わっていくのが、
目の際に映るではないか。

すずめが軽快にちょこちょこと歩くのが見えるようだ。
ばたばたと飛び立っていった。
重たい頭をゆっくりと回し、やっぱり何もならなく、どさっとうつぶせでベッドに倒れこみ、気付いたら寝ていたのか。
とはいえ、習慣は欠かすことができない。
暗くなっていく外の景色を見ながら散歩。
体とは動かしてあげるものだよ。
いつもの中間地点へ座り込み空を見上げた。
今日はとても寒い。
体を震わせ、鼻が垂れてくるのをすすりながら、星が綺麗だ。

高い建物の右側にオリオン座がくっきりと見えた。
何故古代の人はあの点たちを結び形作ったのだろうか。
今の僕のように、見出せない何かを見出そうとしていたのだろうか。
こんなにも無数にある点たちの中から。

そんな時、流れる星はあらわれるもので、
願いを叶えるのではなく、気付かせてもらえるものだ。
これまでの軌跡は結ばれ、形を見せようとするところまできていることを。
ちゃんと集まってきていることを。

写真と物語「ファインダーに映った摩訶不思議」

今日の作業用BGM

toe – グッドバイ

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