今よりもっと前。
小さかった頃、何をしているときが楽しかったろうか。
何になりたかったろうか。
とか。
振り返ってみる。
絵を描いたり工作したりするのが好きだったから、絵描きさん。
漫画を描くのも好きだったから、漫画家。
いやいや、Jリーグが発足し、今ではサッカーが大ブーム。
ヴェルディ川崎に入って、カズのような選手になって、
カズダンスみたいなのを踊るのだ。
スラムダンクを読んだら、バスケが楽しくてしかたなかった。
バスケットボール選手。
中学を卒業したら、無気力感。
学校へ行っても面白くないし、窮屈だ。
コンビニに行けば、いつもの仲間がいる。
何かするわけでもなく、そこにいけば楽しかった、
というよりは、妙な安心感があった。
学校にいかず、なにもしないのも退屈なので、
親方のもとで、仕事をする。
朝早く起きて、現場に赴き、ものを作っていくのは、
楽しかったが、満足感はなかった。
いろいろと紆余曲折を経て、現在の仕事に就いた。
運が良かった。
現在の仕事にこだわらなくていいや、と諦めようとしたとき、
続けていきたいと思わせてくれる人々に出会って、
お仕事を依頼してくださる方、僕という人間を気に入ってくださる方、
たくさんの人たちに支えられて、未だ続けられている。
これになるために学び続けてきたわけでもなく。
結局、なりたかったものを見つけ、なりたかったものに
なれた、そんな気がする。
仕事をしていたら、はまってしまうことがある。
もっと自由な発想で、ものづくりしていきたいとか
思っているけど、がっちりとはまってしまうときがある。
そういうときは、窮屈で、頭を掻きむしってしまう。
視野がものすごく狭くなってしまっているのですね、多分。
知識や技術を身につけたら、スキルアップするわけなのだけど、
頭の中だけで思考したとき、そのフィルターを介して考えるので、
ハナからすごい狭いところを通過して、進んでいく感じ。
この輪っかにはまったとき、抜け出すのに結構時間がかかって、
例えば納期があったならば、ギリギリのところで脱出することが多い。
そこから抜け出した時は気持ち良い快感に変わるのだけど。
学びや、経験によって、スキルアップしステップアップしていけるわけだけども、
ときに足かせになったり、思考の邪魔になったりするときがある。
子どもの頃、そこにあるもので、もっとアクティブに自由な発想でものづくり
していたように思う。
左に寄りすぎず、右に寄りすぎず、真ん中によりながらも、
くだらないものは捨て、よりよくするための、新しいものを生み出す。
まあまあ、いろいろと苦しみや葛藤があるわけだけども、
トータル楽しくやらせていただいている。
あんまり言葉で表現するのは好きではないが、童心忘れず。
あ、そういえば。
歯、落ちてたぜ。