その方の紹介が終わり、席に座りしばしの歓談へ。
紹介者が語った彼のエピソードの中にあった気になるキーワードについて質問をした。
「こんな事実を知っていますか??」
「、、、はあ、、、存じ上げません。」
こんな返しが返ってくるとは思っておらず、少々戸惑った。
質問した内容はこういった返しがくるような内容ではなく、シンプルにYESかNOで答えれる内容で、いずれかの分岐によって付随した内容が語られる程度のものだった。
しかし、逆に質問をしたら、全く別の内容で質問が返ってきて少々戸惑った。
なんだその導入は、、、と逆に興味が惹かれる。
「こんな事実」について、彼の口から淡々と語られていく。
僕が求めていた「答え」については、一向に語られる様子は一切なく、壮大な「こんな事実」の秘密の扉が開かれていく。
語られる話に耳を傾けながらも僕の心の中といったらこうだ。
「うそーん、僕の質問の答えはどこへ行ったの??」
彼の話のヴェール開かれ、少しずつ明らかになっていくものの、僕の質問は闇に包まれていく。
右の顳顬に指をおき、眉間をぐっとやって頭の中にある引き出しを探った。
彼の話している内容に覚えがあった。
ようやくその引き出しに辿り着き、開いてみたが数枚の断片的なメモしか見つからなかった。
過去に興味心でとある書物で読んだもので、少しだけ理解ができた。
その断片を穴埋めしてくれるようで、大変興味のある話でじっくりと聞いた。
彼の語る内容は少し変わり、違うステップへ移った。
この話も覚えがあった。
同じように頭の中を探る。
ああ、これだ、と引き出しを開けるも断片的なメモ的なものしか見つからなかったが、彼の語る話が断片を埋めていく。
少々のめり込んで話を聞いているわけだが、ふと思い出した。
僕は何を聞いたのだったろう。
顳顬に指をおき、眉間をぐっとやって頭の中の引き出しを探しに向かったが、ついさっきのことだったので、すぐに思い出せた。
勢いがあったため、ついさっきより過去に少しだけ戻ってしまったが。。。
「いや、違うやん。僕が聞きたかったこと。これ違うやあん。」
と思い出す。
「それでね、私はね、こういったことになっているんですよ。」
「はあ。そうやったんですね。」
「・・・」
「いや、それやあん!僕が欲しかったんそれやあん!」
とお笑い芸人ダイアンの津田さんのような口調で心の中でツッコミを入れる。
「こんな事実」は僕が質問した答えに繋がっていたのだった。
なんだかちょっとした小説を読んでいるような気がした時間だった。
今日の作業用BGM
The Supremes / You can’t hurry love
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