bow's Design(ボウズデザイン)

公園のベンチ 写真

日記「19時の公園のベンチにて」

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日が落ちるのが早くなった。
真っ暗な道を街灯を頼りにとぼとぼ歩いていく。
いつもの癖でかなり早めに出る。
だから、約束の時間までそれなりに時間がある。
子ども達に家に帰る時間を知らせる時計は19時を指している。
街灯に照らされて見えるたくさんの足跡が賑やかたっだだろう公園の時間が残像として浮かんでくる。
役目を終えた時計は一足早くおやすみのようだ。

ベンチがあったから時間まで腰掛けていようと近寄ってみると、真ん中あたりで不気味なシルエットが浮かび上がっている。
シルエットから推測するに昆虫の類だろう。
近くにあった枝を拾い、ざっざっとベンチに擦り寄りそーっと枝をシルエットに近づけようとした。
そしたら枯葉だった。
たまに吹いてくる風に吹かれてゆらゆらとなるのが紛らわしい。

bow イラストレーション

ちょっとした緊張感が解けて、どさっとベンチに腰掛ける。
街灯がスポットライトのようにしてベンチ一帯を照らしているのだけれど、なにか演出のようだ。
物語のワンシーンだが、決して良いシーンではない。
辺りははっきりと見えるけど、遠くは漆黒の闇に包まれていて何も見えない。
一歩を踏みしめるととんでもないものが突然現れそうな気がして。。。みたいな。

そんな演出があいまってか、いろいろと思考の時間に入った。
技術力があるというのは、すごいことだな、とか。
純粋に楽しみながらなにかに打ち込んでいる人には勝てないな、とか。
僕は一体何をやりたいのか。
僕は何を楽しいと思っているか。
生きることに付随してくるいろいろな事柄というのは一体なんの意味を持っているのだろうか。

気づいたら約束の時間だ。
さあ、行こうかな。

bow イラストレーション

今日の作業用BGMは
DAOKO 水星

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