bow's Design(ボウズデザイン)

fusion 「芸術そして光」 パンフ

日記「メッセージ」

広告

猫 写真

猫が目に涙を溜め込み「にゃあ」と鳴いた。
そんな出来事を思い出して、気になってどういった理由で涙を流し泣くのか、を調べてみた。
深くは調べていないので、深くは分からないが、感情によって涙を流すことは基本的に無い、らしい。
涙を流している原因は、目の病に罹っている可能性がある、ということらしい。
なるほど、人間の観察力、状況の把握力、そして感情というのはとても豊なのだ、と思った。
言語によるコミュニケーションができない異人種や、他生物、自然に植物や無機質な物に情緒を感じるというのは、人間が持ち備えた優しさというものなのだろう。
事実は目の病による故、、、であったとしても、身を隠しながら顔を乗り出し、何かを訴えようとした猫のメッセージを受け取り理解しようとした。

ピンク 写真

ピントを合わせてごらん。
見えてこないか。
耳を澄ましてごらん。
聞こえてこないか。

ピンク 写真

ラジオの周波数を合わせるように。
砂嵐と雑音の中から、僅かに見えてくるだろう、僅かに聞こえてくるだろう。

影の写真

目まぐるしく過ぎ去っていく時の中にもまれ、

時計 写真

喧騒と雑音の渦の中を、方向や方角など分からなくなりながらも、進んでいるのか、進んでいないのか、それでもそれでも歩めば、

時計塔 写真

渦はだんだん狭くなっていき、先があんなにも近いのに、手をかざしても掴むどころか、触れることさえすることができない。

アスレチック 写真

それでも、泥泥になりながらも、激流の中でもがくのだ。

道路標識 写真

あちらでもなく。

矢印 写真

こちらでもなく。

アスレチック 写真

足が縺れ、躓いてしまって、転んだ時、あれほど騒がしかった喧騒と雑音は、ピタリと静寂に包まれ、砂と石のついた顔を恐る恐る上げてみたところ、意味の分からない景色を見せられた。

船 写真

あの激流の渦はなんだったのか。
文脈とは一体…
これらが示すものとは一体…
つい先ほどの激流とは打って変わって、穏やかで静かで、心になにやらぽっかりと穴が開いてしまったようである。

ベンチ 写真

このまま考えていても仕方がないから、状態を起こし壁にもたれかかり空を眺めた。

空 写真

なんとも穏やかでゆっくりとどこかへ向かう雲に、何故か安心感を覚えた。

やあやあ、雲さんや、何処へ向かっているのかい??

やあやあ、君、お日様を隠してしまってごめんなさいな、時期にどくからね。

そんなに焦らずとも、ゆっくり行ってくださいな、雲さん、僕のように躓いたら危ないからね。

心配してくれてありがとう、お言葉に甘えてゆっくり進ませてもらうよ、君も気を付けてね。

そう言って雲は少しずつ前の方へ進んでいった。

フォークとナイフ 写真

そうして過ごしていると、ぐーとお腹が鳴った。
雲の尾っぽが見える頃、隠れていたお日様の光が漏れ出してきた。

落ち葉 写真

お日様の光が手を照らした時、自分の手であることが確認できた。
半信半疑な心を確信に変えたのは、自分の意志で手を動かしてみると、手が動いた。

落ち葉 写真

風が吹き、葉を揺する音が聞こえてくる。

レタス 写真

葉に滴る雫が見えた。

畑 写真

見える景色が。

花 写真

見つけてもらうことが難しい存在が。

花 写真

何に向かって歩んでいるのか、そんなことは分かりはしないが、どうやら、私の中に存在しているようで、存在しているものによって突き動かされているようだ。

木と光 写真

露わになったお日様に手をかざした。
確かなる「生」を感じた。

漠とそんなことを、何かしら思って、何かしら表現したいな、と思っていたところ、XEBECホールで開催された「芸術そして光」に招待いただき見てきた。

fusion 「芸術そして光」 パンフ

展示されていたインターレース、またパフォーマンスに「生」や「幾何学的規則」、「人の営み」というものを感じた。
アイテムや雰囲気や動き、物をひとつひとつ分解して、それぞれに意味合いを持たせ、自分なりの解釈で物語を組み上げてみた。
ああ、生そのものである、と。
長らく展覧会に赴くことがなかった。
何かに触れ、何かを感じる、それらの力を頂く、というよりは、受け継ぐ??適切な言葉が見つからないが、自分の生への力??もしかすると意味を見出そうとすることがそもそも不毛なことなのかもしれないが、歩み続ける力へと繋げることができれば、と感じる。

今日の作業用BGM

 

 

広告
 
ページのトップへ