bow's Design(ボウズデザイン)

粘土細工 手

日記「夢の物語」

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「よいしょ、用意しよ。」
椅子から腰を上げて中腰のところで、ぴたっと止まって「ふふ…」となった。
こんな親父ギャグでにやけてしまうようになったのは、本当におっさんになってきたのだろう。。。
よいしょの語源はもしや「用意しよ。」から来ているのでは!?と思って、調べてみたら、なんとその説もあるようで。。。

粘土細工 手

これは粘土で作っている手。
ここから彫刻するか、この不揃いのままを活かすか、他のものを切削しながら考えている。
切削中は無心になって削っている。
気付けば予想以上の時間が経過していることが多い。
同時にどっと疲労感がやってくるが、良い疲れである。

粘土細工 人型

ほんま腱鞘炎になりそうや。。。

そんな良い疲れを癒すために寝床へ。
思考する間もなく、いつのまにか意識を失い眠りについていたようだ。
そして間もなく、頭の中で「わーっ!」と僕の叫び声によって目を覚ます。
息は荒れていて、汗をびっしょりとかいている。
時計をみてみると、わずか一時間ほどしか経っていない。
本当に怖い夢だった。
メモアプリを立ち上げ覚えているうちにメモしておいた。

意識を失ったと同時にこんな世界に連れてこられた。
外観を見ていないので分からないが、内観、つまり今僕がいる場所から推測するに、二階建ての一軒家のリビング。
クロスは白で、光沢が美しいフローリングづくり。
物がごちゃごちゃ置かれておらず、綺麗に整頓されている。
テレビその前には小机、ゆったりと座れる品の良い緑のソファー、シンプルで見やすい壁掛け時計、観葉植物に、爽やかな絵画、などといったところだろうか。
子どもの気配を感じる雑貨がないところから、夫婦の二人暮らし、か。

このフローリングに倒れたような人型をテープで形作っていて、僕はそこに立っていた。
周りには幾人かの人が僕と同じように人型テープを囲うように立っている。
顔ははっきり見えず、ぼやけている。
なんなんだこれは。。。??と思っていたところ、一人の男になにやら尋ねられる。
どうするんだ、僕、と思っていたら、その質問に適切に返している。(何をやりとりしていたかはハッキリ覚えていない。)
どうやら、ここは事件現場で僕は参考人としてここに呼ばれているようだ、ということは把握できた。
かっちりとした黒いスーツに白手袋をはめた「デカ」らしき人物は、この事件で分かっていることを述べ、それに基づきながら、知らない情報について僕にまた尋ねる。
その質問について、僕も知っていることはそうだ、そうでない、あるいは詳しくやりとりをしている。
この中は夢なのかなんなのかは把握してはいないだろうが、そのフロアに確かに僕は立っている感覚がするし、さらには少し高いところから俯瞰的にその様子を見ている僕がいる。
俯瞰的に見ている僕は、その様子を見ながらツッコミをしている。
そんなこと知らんやろ、何を口からでまかせを、、、とは思いながらも、あそこに立っている僕はどうやら嘘をついている様子は伺えず、真摯に対応している。

僕と別の幾人かの参考人とのやり取りを一時間ほどやっただろうか。
大変参考になりました、貴重なお時間をありがとうございました、と黒スーツの男に深々と礼をされ、それにこたえるようにこちらも礼をし「では。」と部屋を出ようと向かったところである。
扉がガチャっと開き幾人かの険しい表情をしたデカらしき人物が周りのデカに目もくれず、僕を見るや否や一直線に向かって僕の前を立つ。
なんでございましょう??と言おうとしたところ、スーツの内ポケットから僕に逮捕状と罪状を読み上げ「逮捕する」などと言って、後ろのデカが僕の両サイドに立ち、腕を掴み手錠を嵌めようとする。
なんのことか全く分からず大きく動揺しながら、手錠を嵌めようとする二人を振りほどき、事の次第の説明を求めた。

振りほどいた手がまた僕の両手をしっかりとつかみ後ろ手に力強く押さえ込み、手錠を嵌めようとする。
僕は激しく抵抗してそれを制止し何度も説明を求めた。
それを見ていた一人の刑事が状況を静めた。
それから解放された僕は息を整えながら、もう一度説明を求めた。
しらばっくれるな、と高圧的な態度と荒げた声で何かを言っているが、全く聞こえない。
また一人の刑事がその場を落ち着かせ、罪状を読み上げさせた。

どうやら僕は別事件での主犯者のようだ。
当然僕には思い当たる節があるどころか、記憶にも全くないから、間違いであることを必死に伝える。
僕が犯人である証拠を次々に刑事から言い放たれる。
やはり全く記憶にないし、思い当たる節がないので、何度も必死に抵抗と間違いを伝える。
さらに刑事は証拠を言い放つ。
その時である、頭の中でコツーンと何か小突かれたような感覚を覚えた。
少々違和感を覚えながら、抵抗を続ける。
さらに証拠を提示する。
コツーン、コツーン、と先ほどの違和感を覚えたと同時に頭の中でぼやけた映像が流れた。
なんなんだこれは・・・??
さらに刑事は証拠を提示したとき、大きなゴツーンという衝撃を感じた時に、ぼやけた映像は鮮明なクリーンな映像を描写した。
そこに写っている人物は間違いなく僕であり、その映像の内容は僕が犯罪を行なっている様子だった。
その瞬間にその映像は僕の記憶になり変わった。
それと同時に内なる別の人格が呼び覚まされたかのような感覚に陥り、フローリングに写った自分の表情を確認し、シーンに合わせたように変えてみせた。

何か様子が変わりましたな、と一人の刑事が言い放った。
先ほどと同じような様子を演じながら、頭の中では冷静にこの状況を抜け出す方法を考えていた。
往生際が悪い、言い逃れはできない、などと罵声を浴びながら、抵抗するふりをしながら策を考えていた。
そして、一人の刑事がまた証拠を静かに僕に見せてみせた。
これでも認めないのか??
僕はそれをじっくり見、なにをしても言い逃れができないことを覚った。
演技をやめ、ゆっくりと体を起こし、両の手を差し出した。
それがお前の本当の姿か。
手こずらせやがってと、諦めて全てを受け入れた僕を乱暴に掴み、逮捕時間を読み上げ手錠を嵌める。

二人の刑事にしっかりと掴まれたまま、静かに連行される。
リビングのドアノブを刑事がガチャっと下ろした瞬間に何か大きな記憶が蘇った。
それは夢の中の僕にとって、とても大きな事で、とても大切な事だったようだ。
その瞬間に今まで以上に大きな叫び声を上げてその場に崩れ落ちた。
視界に入る参考人の表情は冷徹で軽蔑の眼差しを送っているが、そんなことにはどうでも良かったが、僕が連行されてしまうことによって、大きな事、大切なことが成し得れなくなってしまうことに気付いた瞬間に壊れたのだ。

そして、僕は夢から覚め飛び起きた。
息は荒れていて、汗がびっしょり。
時計をみると寝入りから約一時間ほど。
携帯電話のメモアプリを立ち上げ、忘れてしまわないようにメモをした。
大変なリアリティがあって、ものすごく怖い夢だった。
大きなこと、大切なこと、が一体なんだったのか結局分からなかったのだが、それを成し得れないことを思ってみると、大変恐怖した。
メモをとったあと、少し放心状態になった。
あの夢は一体何を意味していたのだろうか。
夢とは面白いものだ。
時に幸せにしてくれるものもある。
先を知らないものを見せてくれたり。
どうやって構成されているのだろう。

さて、行く用意しよか。

今日の作業用BGM

you’ve got a friend in me / TOY STORY

怖かったら楽しそうな曲を。

You’ve Got A Friend In Me (from the motion picture Toy Story)

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