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頭痛 イラストレーション

日記「月が見えたなら」

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20代前半の頃。
今まで感じたことのない痛みが頭に走った。
あまりの激痛に汗が吹き出し、うずくまる。
時間が経てば落ち着くか、と激痛を耐えながらやり過ごそうと思ったが、治るどころか痛みが増していく。
じっとしているのも辛く、のたうち回ってしまうくらいの痛さで、病院に駆け込むことが困難な状態だった。
止むを得ず、救急車に助けを求め、人生初めて救急車に乗ることになった。

夜間の救急だったため、たくさんの患者さんがすでにたくさん訪れており、すぐに診てもらうことができなかった。
待合室で痛みをこらえ順番を待っていたが、その様子を見た看護師さんがすぐに診察室のベッドへ運んでくれた。
そのときの医師の診断は偏頭痛ということで、鎮痛剤であろうか、点滴をうってもらった。
少し痛みが緩和し、激痛との戦いで体力をかなり消耗したためか、そのまま診察室のベッドで眠りについってしまった。

一時間ほど眠りについたようで、目覚めた頃には、激痛はなくなっていたが、少しの痛みと、頭にまだ違和感があった。
きつい薬だったのか、体を起こしたらふらふらとした。
鎮痛剤として処方される薬をもらい、ふらふらと帰路に着いた。
それが群発頭痛との出会いだったが、自分の持病が群発頭痛である、というのを理解したのはここから数年先のことである。

そう、8月頃からこの群発頭痛の猛威にさらされている。
何度乗り越えても、この痛みは慣れないもので、本当に辛い。
群発頭痛に有効である薬を投与すると痛みは緩和されるが、動悸による息切れや、体を揺らすほどの血管の収縮活動、視界のかすれ、涙、鼻水、喉の乾き、は治らず結局のところ症状が現れている場合は動くことができない。
上記の症状は右上半身にのみあらわれる。
ほんと勘弁してほしいものだ。
あまりの痛みのせいだろうか、プラセボ効果が出にくい病気のようだ。
そう、わたしは強い、この痛みに何年耐えてきたと思っているのだ、乗り越えられる、などと思考をする余裕がないため、わたしは悪い人間だ、これまでわたしが知らず知らずに行ってきた悪事がいまこのときすべてが帰ってきているのだ、ごめんなさい、わたしがなにをしたというのだ、なぜこんな苦行を強いるのだ、と抗うのではなく、うずくまりながら懺悔するような格好となっている。
心までへし折ろうとする勢いなのだ。

臨床所見では20〜40歳の発症が多いとのことなので、あと数年待てば、この群発頭痛の猛威も過ぎ去ってくれれば良いが。。。
(もう体力的にきつい。。。)

もともと偏頭痛持ちだった。
周りに偏頭痛持ちの人も多かったので、共通認識のようなものがあって、なかに天気が悪いとき頭痛が起こる、というのがあった。
僕も偏頭痛が起こり、外へ出た時に天気がよくなかった、ということがあったようになんとなく記憶していた。
しかし、この度確信した。
非常に強い頭痛が発生するときは、間違いなく天気が悪かった。
空気もねっとりとまとわりつくような空気のときは頭が痛い。

反対に頭痛がなく調子が良い時。
雲ひとつない空で、空気も軽い。
夜になれば、星が綺麗に輝き、明るい月が顔を覗かせている。
そう、わたしは月の子なのだ。
月よ、もっと姿を見せておくれ。
月の光が浴びることができないならば、わたしは立つことも動くことができないのだ。。。などと。そんなことを思いながら、群発頭痛と闘っている。
ようやく痛みが発生する時間が経ってきており、少しほっとしている。

体が思うように動くということはとても幸せなことなのだ。
こんな体だろうか、低気圧というのは苦手である。
早くこの台風が過ぎ去ってくれればよいのに。
動くことさえできれば、立ち上がることができれば、なんだってできるのだ。

頭痛 イラストレーション

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