作業の工程の移動のように、
ミルクを落とし、砂糖を落としかき混ぜる。
渦を巻き、ふわりと湯気が舞う。
ほんのりと舞う温かさは幾ばくかの安心感を与えてくれる。
カップから伝わってくる熱は体を温めてくれる。
ゆっくりと出来立てのミルクコーヒーをすすると、
視界の色が淡く見えるようになる。
全てを忘れ脱力するのはこの時くらいだろう。
体を起こそうと目に入った時計はいつも通り、
ゾロ目を指していて、立ち上がる頃には視界の色は
いつもの色に戻り、長く感じた脱力時間は、
思ったほど経過しておらず、せっかく温まった体は、
吹きぬける風に冷やしてしまう。
いつものことだ。
ただ、しばしのまどろみの時間は、
凝り固まった頭を少し柔らかくし、
その一歩とは、少し軌道を変えたのかもしれない。
本来、新たな一歩を踏みしめるのは
とても大きな力が伴うものだ。
空に見えた流星とは誰かが大きな
一歩を踏みしめた知らせなのだろうか。
いつものように、また、一歩を刻む。
今日の作業用BGM
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