花壇のお手伝いのお願いを珍しく買って出ることにしてみた。
頼まれごとは嬉しいことだった。
優等生がそつなくこなしてくれるから、そんな声がかかることなんてないしね。
ほら、運動場の砂に花壇用の土がぶちまけてしまった。
あーやっちまった。
なんとかぶちまけた土をリヤカーに戻して、もう一回。
重たいものを乗せたリヤカーの運転は難しい。
重いし、真っすぐ走らせることが難しい。
ゆっくり、ゆっくりと。
なんとか目的地へ。
額から流れる汗。
「ありがとう。」
うまくできなかったけれど、先生からのその言葉が嬉しかった。