「ぎこぎこぎこ…」
鉛筆を削る音が聞こえると「あっち、詰まって削れへんねん。」と聞こえてくる。
電動の方は早くて便利だったが、詰まったりして使えないことが多かった。
あんなに大きくて堂々としているのに意外に繊細なのだ。
そうであるのに、鉛筆以外のものを削ろうと悪戯されるので、へそを曲げてしまっているのだ。
度々先生が慰めている。
機嫌が直るとほらこの通り、こんなにも鋭く鉛筆を削ってくれる。
ぎこぎこ…と、小さなハンドルをたまにかくつかせながら回す。
結果はさほど変わらないが、内部構造を想像しながらハンドルを回すのは、ちょっと職人さんになったみたいで楽しかった。
芯が詰まってしまうと自分でメンテナンスだって出来るし。
今日も良い音を出す。
今日の作業用BGM
