小学校に入ってはじめての跳び箱の授業。
運動は好きだったし、用意された段数は僕にとってはイージーだった。
残りの時間を少しずつ少しずつ高くして挑戦した。
おそらくはりきっていたのだろう。
そしてかかっていた。
自分の身体能力を越えた速度の助走になって、違和感を感じた。
走るリズムが違い、もつれるようになって、そのまま跳び箱に突っ込んだ。
気付いたら体育館の天井が見えて、息ができず苦しい。
跳び箱が崩れるほどの勢いで突っ込んだらしい。
先生や友だちが心配して駆けよってきた。
が、しかし、馬鹿というのは、痛みや苦しみが取れたら、また助走位置に立ってしまうのである。

小学校の思い出「跳び箱」イラスト