小さな頃、いつも一緒にいたスヌーピーのぬいぐるみ。
うっすらと記憶が蘇る。
いつから彼はいなくなったのだろう。
思い出せない。
外に出るとぬいぐるみを持った小さな子どもを見ると、目で追っかけてしまう。
動物であると長い耳が鷲掴みにされ、人であると腕をぐっと捕まれ、だらんとなって連れらていく。
ぐらんぐらんとしながら連れられていくぬいぐるみの表情は、デザインとしてではなく、確かに嬉しそうに微笑んでいるように見えた。
辛い時も、悲しい時も、寂しい時も、楽しい時も、嬉しい時も。
その時間をずっと共に過ごした、自分を最も理解してくれる親しき友だった。