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やなせたかし「ぼくは戦争は大きらい」

書籍:やなせたかし著書「ぼくは戦争は大きらい」

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みなさんご存知のアンパンマンの作者である、やなせたかしさん著書「ぼくは戦争は大きらい」
この本によって、やなせたかしさんが、戦争体験者、軍隊体験者だと知ることになる。

これまで戦争体験の一部を語ったことはあるが、戦争体験をまとめて綴るのは初めてだと、書かれてありました。
戦争体験者として、現在を生きる戦争を体験していない人たちに「戦争」を語ってくれる人々は少なくなってきました。
大変貴重なお話だと思うのです。

戦争とは

このテーマについて考えるようになったのは、もしかしたら幼少期の頃からかもしれません。
確か睡眠の準備をしているときのこと。
歯磨きをして、布団に入るころ。
薄暗い部屋の中でニュースが流れていた。

そのニュースはちょうど湾岸戦争を報じていたものだった。
それは、戦争を考えさせられる決定的な出来事だったに違いない。
薄暗い建物のシルエットから細長い閃光がいくつも飛んで行く。
爆発が起こる。
兵隊。
僕が小学生低学年の頃かな。

その頃、家の近所にある、無料で開かれていた絵の教室に通っていたのだが、そこで「戦争」をテーマにした絵を描いた。
先生になぜこの絵を描いたか、問いつめられたのを今でも覚えている。
決してそうではなかったが、そのときは「戦争が好きだ」としか答えられなかったことも覚えている。

語り部

この書籍には、やなせたかしさんらしいというか、淡々と戦争、軍隊時代の頃のことが描かれている。
白黒の写真が添えられていて、その淡々さがリアリティがある。

太平洋戦争、大東亜戦争がはじまる前は、意匠広告関係のグラフィックデザイナーとして仕事をされていたようです。
戦争開始後、「赤紙」という召集令状が届き、戦地へと赴くのです。

戦地でのこと、軍隊でのこと。戦後のこと。
実弟が特攻隊回天によって亡くなってしまったこと。

戦争について語ってくれる人がいなくなるということは、とても危険なことだと思う。
なぜ戦争はあってはならないか。
戦争によってどんなことが起こるのか。

戦地に向かう人々でなく、戦地で起こる武器を持たない普通の人々への影響。
僕も体験者から話を聞きたい。
そして、後世へ語りつがれていくよう。
二度と同じ過ちを人々が犯さぬよう。

平和が築かれていよう。

やなせたかし著書「ぼくは戦争は大きらい」

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