影になっている廊下を歩き音楽室へ向かう。
音楽室からピアノを弾く音が聞こえてくる。
まるで少女がスキップするかのように、元気で明るい旋律で僕たちは迎えられる。
天真爛漫に野原をスキップしていた少女はスキップをやめ、後ろ手を組み、目を瞑りゆっくりと歩き出す横姿が映し出される。
そして大きく跳躍し着地したところで、先生の明るく元気な通る挨拶がはじまる。
なんとも私たちらしい音というか、小学校の世界観を表わした音というか、そんな音を奏でる先生であった。
こっちの恥ずかしい気持ちなんておかまいなし、ピアノの側でみんなの前で歌わされるのは嫌なことだったが、ピアノを弾く快活な先生の表情を見ると、それは若干和らいだような気がする。
![小学校の思い出 ピアノ イラスト](https://www.bows-design.com/bows-design/wp-content/uploads/2024/05/9d281a6e6fa35a5473ececdcbb69c669.png)