bow's Design(ボウズデザイン)

バスケットボールと空

日記「8時8分」

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エスカレーターの上矢印のボタンを押した。
睡眠不足で少々疲れていたので、今日は階段を遠慮させていただいた。
到着を待っていたら「8時8時8時8時8時8分。」と懐かしいフレーズが頭の中で奏でられた。
ポンキッキーズという番組であった8時8分の時報である。
当時、小学生の頃だったと思うが、友人に唐突にこのフレーズを真似て見せてみたところ、友人は小一時間ばかり、腹がちぎれそうなくらい、爆笑していたのを思い出す。

錘のようになった足の踏み込みは、ドスンドスンというよう。
背負ったリュックを雑に床にドスンと投げ置き、部屋の灯りをつけ、仕事机の椅子にドスンともたれかかった。
時刻を見ると20時8分過ぎのことである。
仕事机の上は、画材やら資料やらで散乱していて、整頓されているとは言えない。
それらを塀とした真ん中に一枚の描きかけの絵が置いてあった。
はて??これは…??
記憶を喪失したものが、風景や光景を見て、何処かで見たことがあるような、失った記憶が蘇るような…そんな感覚になって、ああ、今やっている仕事の絵だ、となる。
そういえば、いつしかこういう仕事に就くことになったな、と。

自分でいうのもなんだが、それは良い色で良い構図である。
外へ出かけると、たくさん人はいるものの、どよんとしていて重苦しい。
そんな中でも、この先どうなるか分からない中でも、輝きがあって力強い眼で闘っている人たちを、自分のできることで微力ながらも手伝えること、ありがたいことであり、そういった役目を担っているのだな、と思った。
そんな人たちの屈託のない笑顔と明るさには、なんとも元気にさせる不思議な力がある。
信じるものといえば、こういった人たちである。
言葉の意は別にして、僕も“かくありたい”、と思うのであった。

今日の作業用BGM

Rex Orange County / Always

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