bow's Design(ボウズデザイン)

すー 文字

裁縫「海坊主どーん!」

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ゴゴゴ 文字

ゴオォォォ 文字

ゴゴゴゴゴゴ 文字

バシャバシャ 文字

ザバアッ 文字

どんっ! 海坊主 裁縫

ていうね。
このサイト内でも登場する(最近は出番がないので登場してはいないが…)海坊主を作ってみた。
この手のものは、単純に写真に撮ってあげるのは、少々寂しい気がしたので、ぱっと思い浮かんだ彼らの登場する様子を書き文字で演出してみた。

海坊主 裁縫

見た目が完全にあの有名作品の初めて対峙するモンスターであるので、オリジナルキャラクターとして扱うのは少々ね…

子どもの頃、水木しげるの妖怪図鑑がとても好きで、「図書の時間」というのは、ホラーやオカルトが並べられている本棚にいっては読んでいた。
古書の挿絵に出てくるような独特なタッチ感の絵は、今にも飛び出してきそうで、本を支える指は力が入っていた。
授業の終わりを告げるチャイムがスピーカーから鳴ると、びくっと体を震わせ、バタッと重たい本の扉を閉じ、まずいものをみてしまったかのようにぐいぐいと本棚に押し込んだ。

背中に感じる何かの視線から逃れるように、いそいそとみんなのいる席へ戻った。
その視線は間違いではなく、本から飛び出てきて、夢の中に現れ、僕を怖らがせた。
あの夢はまだ覚えているが、図鑑の中に登場する絵のタッチのろくろ首が僕の体に巻きつきケラケラと笑っていたのだった。
未だにあのような図鑑を読むのは好きである。
所謂ノスタルジーなのだろうか。

「鯨とか魚とかやろ、わははは。」
と今はなるのだろうが、誰だったか海坊主に出会った話を真面目に話していたのを聞いて、怖くなったのを思い出す。
話し手は船に乗って移動していたそうだ。
その日は晴れの予報で船上も爽快な青空で気持ちの良い時間を過ごしていたそうだ。
ところが、少しずつ天気がくずれはじめ、あんなに青々とした空が暗くどんよりとしてきたそうだ。
がっかりとした気持ちで海を眺めていたら、黒くて大きな丸の物体がぷっかりと海面から浮き出てきたのが見えたのだそうだ。
その物体は船を大きく上回る大きさで少々パニックになったそうな。
あれは海坊主だったのかもしれない…という話を大の大人が怖がるように話していたのを見て、嘘だ!とか言いながら、鳥肌を立たせ、恐怖におののいた記憶を思い出す。

そんなこんなでおとぎ話で登場する不思議な生物へ浪漫を感じるわけだ。
しかし、過去の人の想像力には驚かされるわけだ。
明かりのない山奥から響きわたる獣の鳴き声や、視界の悪い中から見たシルエット、それらから物語までついて、話継がれていく中で、伝言ゲームがどこかで狂ってしまったかのように、良くも悪くもアップデートされ現代にまで至る。
流行することなく忘却されてしまった話はあるのかな。

今日の作業用BGM

Carpenters / The Rainbow Connection

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