いつものスーパーに買い物に出かけた。
誰もがイメージするスーパーの雰囲気というのがあると思うが、主婦の方だろうか、片手に買い物かごをかけ、片手は頬あたりに手をやり、今日の夕飯何にしようか??と思考している様を見るとふいに思い出すものだが、日々感じたりするものではない。
要は、そういういつもの雰囲気であった。
が、突如として雰囲気は一変し、複数のどでかい談笑する声が店内に響き渡る。
「ちっ、うるせーな。」と、そちらに声をやると、作業着を着たチャラい連中で、何を食べるか、など広がりそうもないテーマで大喜利なのか??くだらないことででかい声でやり取りしている。
買い物かごをのぞいて見ると、でかいサイズのアルコールが山ほど入っていて、こんなもんばっかあほほど飲んでいるから、何も考えない頭が悪い所業を平気でやってのけるのだ、飯くらいさっさと考えろや、と鋭い目つきをこの3人に送り目的の商品棚に向かい、レジに向かった。
腕が知れてるな、俺が知っている職人さんにこんな馬鹿はいない。
会計待ちをしていたら、後ろのレジからドスの聞いた声で「お前、煙草取れるんか??」と聞こえ、「はい」と誠実そうに応答する店員のやりとりが聞こえた。
あまりにも横柄な物言いにイライラっとして、そっちの方へ目をやった。
いかにもチンピラのような風体の、センスの悪い太いゴールドのネックレスを恥ずかしげもなくダサいプリントのTシャツから誇示し、どんなバングルやねん、というような装飾過多の下品な腕時計、更にはTシャツからはみ出ているだらし無い腹を覗かせ、偉そうに立っていやがる。
この時代、「テンプレ」というのか、大変にこの偉そうなくずの様々を分析しやすいこいつに苛立った僕は、このくずに冷ややかな笑みと視線を送りながら、言われた店員さんに僕の煙草を先に取ってもらい、この礼儀も知らないくずに当てつけるように、「ありがとう!」と店員さんに礼をした。
スーパーで働く方の多くは、誠実に丁寧に応対してもらうことが多い。(裏方は分からない。そういうものであるから。しかし、その瞬間に出すかどうかは現場では大切なことだと思っている。僕はそういった応対の人にはそうであるが、くずにはくずの対応をする。)
この店員さんも何を模しているのか分からない卑猥なヘアースタイルは気にくわないが(僕はもう年なのだ。)好青年であって、誠実で、丁寧に応対していた。
何も偉そうに物言いされる筋合いは1ミリたりとも無かったのだ。
さて、最近つくづく思うのは言い方、というのは大事だな、と思う。
電子的なやり取りが多い昨今、端的に、合理的に物事が伝わりやすい方法を選択するので、文字においてつっけんどんなニュアンスになり、要件は伝えられたとて、それに含まれる感情、気持ちが欠落してしまうことがあって、こういった時、少しもやっとした気持ちを抱いてしまうが、これはそういうもの、と割り切ることとしている。
対面の場合は、電子的なやりとりとは違い、比較的、様々な情報を掴みやすい。
仕事柄、聞くことが多いし、ヒアリングという工程は物を作るにおいて重要な役割をする。
このプロジェクトの目的は○○で、作るものは○○、合理的に端的に見出すとするならば、大変に簡潔に複数行の言葉で表現できるものだが、そこには気持ちや思いやなど複雑に絡み合うものもある。
これらを上手く纏めたり、組み合わせたり、除外などをコミュニケートし整理することによって良いプロジェクトになっていく。
このコミュニケーションの中には楽しくないものがあったり、腹立たしくなったり、不穏になったりするものもあるだろう。
とはいえ、常には難しいかもしれないし、そうでないシーンもあると思うのだが、楽しい雰囲気を常に持ちながら、やっていけることを心がけたいと思う。
話を理解し、適切な言葉で表現できるように。
吹き出しは本来記号ではないが、記号的にイラストにおこしてみた。
吹き出しというのは、よくできているとな、改めて思う。
形、しっぽの長さや太さによって、発言のスピード感、雰囲気などの情報をつかむことができる。
背景の色によってもシーンの雰囲気が伝わってくる。
面白いですね。
今日の作業用BGM
GoGo Penguin – Hopopono