枯れた木は静かにそこに立っている。
最早花を咲かせることはなく、
四季もとうに忘れた。
それでもそこに立つ。
静かに、穏やかに、
柔らかに息吹く。
その木の下で老人が静かに時を過ごす。
話すわけでもなく、
何かをするわけでもなく、
そこで、ただただ静かに時を過ごす。
気が済んだら話さずとも分かり合っている仲のように
そこを静かに去る。
季節は、光景は、時とは、
人を黙っていさせず語らずにはいられなくなるようだ。
しかし、最後は私も無駄口をたたくことなく、
静かな光景となって、ひっそりと
穏やかに、静かに立つ木となりたい。











