瞬き。
ぱちりと瞬きしたら、
特段変わりないいつもの景色。
ぱちり…と
瞬きをすれば景色が変わり、
私を囲み微笑みかける人、
涙をこらえる人、
涙を流す人、
無邪気に近寄ってくる子どもたち。
ぱちりと瞬きをすれば、
風の轟音と近づいてくる地面。
ぱちりと瞬きをすれば、
高速で飛び込んでくる車と、
やってしまった表情を浮かべる運転手。
ぱちりと瞬きをすれば、
汽笛の音と斜めになっていく電車が近づいてくる。
ぱちりと瞬きをすれば、
海面に到達し足だけになった小さな子どもが見えた時、
ほっとする間もなく苦しくて苦しくて仕方がなかった人。
ぱちりと瞬きをすれば、
大きな悲鳴と目前に刃物を持ち襲い掛かってくる暴漢。
ぱちりと瞬きをすれば、
汚くなったいつもの部屋と買ってもらった大切なおもちゃを握る手と
視界に映る小蠅と共に薄れいく意識。
ぱちりと瞬きをすれば、
いつもの遊び場が爆発して突然に真っ白になった人。
ぱちりと瞬きをすれば、
目前にいる笑顔の人が轟音と共に一瞬のうち真っ白になった人。
ぱちりと瞬きをすれば…
いつもの自分の部屋の天井の電気。
ああ、僕はまた目覚めてしまったのか。
数多いる必要な人々はいるのに、
必要のない自分は目覚めてしまった。

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