bow’s Townの街の中、見かけたよ、いかつい雰囲気のある人。
病院に用事があってさ、一回の待合スペースで座っていたんだ。
そしたら、おばあちゃんとおばあちゃんのお孫さんからな、二人の小さな子どもがいて何やら話しているのが聞こえてきた。
おばあちゃんは重たい病気を患っていて治療をしているようなんだ。
おばあちゃんは遂には涙を流しながら孫二人にこう言った「会いに来てくれてありがとうね、でもね、おばあちゃんはもう死んでしまうから、元気に、良い子におっきくなっていくんだよ。」と言った。
お孫さん二人は、まだこの話の意味が分かっていないようで、きょとんとしていた。
その近くに場違いないかつい雰囲気のある男の人が座っていた。
眉をしかめ、口をへの字にし、腕を組み、大股を開き、何やら迷っているようだ。
幾ばくかの間を置き、彼は口を開いた。
「孫にそんなこと言うもんやない、あんたは治る、まだまだこれからや!」と遠くを見ながら言い放ち、その場を立ち去った。
おばあちゃんは「ありがとう…ありがとう…」と言い、涙をまた流していた。
あの人は病院の中の方へ消えていった。
あの人も大事な人が闘っている最中なのか。
自分の切なる願いや祈りなんてのは届かず、思わない結果となることも多い。
それでも、それでも、人の願いや祈りや思いってのは、とても強く大きな力となって思わぬ結果を生むこともある。
見知らぬおばあちゃんへのエール。
あの人の大事な人へのエール。
いろんな思いが詰まった物語に触れた気がした。
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