街灯に照らされて姿をあらわにした大陸は、面積から察するに天が怒りをぶちまけたのではなく、生の恵みを授けてくれた。
互いを浸食するわけではなく、干渉するわけでもなく、それぞれが穏やかに浮かぶ月を鏡映する。
幕がゆっくりと閉じられ、現れては消え現れては消える伝説の大陸は、僅かな光源が陸の輪郭を見せたならば、音を奏で、陸を揺らし陸の隅々にまで響き渡る。
呼応するかのように、次々と音が鳴り響き、ひとつの音楽へと昇華した。
その時、水と水との架け橋が陸を繋いだ。
互いを知る、互いを理解する、というのは、こういうことなのだな、と、最近つくづく思うなと感じた、頭にかかった霧が少し晴れたように思えた梅雨の夜の奏。
自分には抗えない。
今日の作業用BGM
くるり 三日月