bow’s Townの街の中、見かけたよ、遠くから何かを伝えようとしている人。
仕事終わりにね、帰りが同じになった同僚と話しながら帰っていた。
話が盛り上がって、このまま帰るのも寂しくなってね、珈琲を買って広場の地べたに座って話し込んでいたんだ。
そうすると遠くで自転車で行ったり来たりする人が見えた。
まあでも特に気にすることなく、いろいろ話していた。
するとうろうろしていた自転車の人が止まってこっちに向かって「メリークリスマス!」と言った。
こちらを見ていたので、僕らも彼に対して「メリークリスマス!」と返した。
すると彼は少しにっこりして走っていった。
僕らはそうかもうそんな時期かあ…
辺りも暗くなっていて地べたに座ってる。
ああ、彼はこんな時期に地べたに座りこんで過ごしている僕たちを不憫に思って、せめて、声をかけてくれた優しさだったのだ、と思った。
僕たちは温かい気持ちになって家路に着いた。