絵本「旅」
「同じ国なのに、
遠い異国に訪れたような…。
他では感じことのない、
香りや雰囲気を持った街。」
「城からのイメージだろうか。
淡い緑を基調とした色に様々な賑やかな色がちりばっている。
それなのに、うまく調和していて、独特な色を持った街。
そこに生きる人々は気さくで活気に満ち溢れていた。
これまでに感じたことのない印象を受けた旅立った。
まるで新しい世界に誘われたような。」
「旅を終え電車に乗り込み帰路につく。
その土地を離れる距離と比例して、鮮明だった旅のオミでが少しずつ、セビア色に、輪郭がぼやけていく。
にぎやかな声だけが、鮮明に残っている。」
「窓から見える景色が、だんだんと馴染みの景色に変わっていく。
ほっとする気持ちもあるけれど、少し名残惜しい気持ちもある。」
「家に着き一息。
ほっと安心するも現実に引き戻されている感覚がする。
旅先で買ったお土産のお菓子を思い出し、旅の片付けをしながら口に放り込んだ。
口の中で味が広がっていく。」
「その味がぼやけていた旅の記憶のひとつひとつを鮮明に蘇らせてくれる。
大阪の旅の思い出。
あなたにもおすそわけ。」