定期的に訪れる場所がある。
その中のひとつの場所。
空港。
どこか遠いとこへ行くわけでもなく。
飛行機に乗ってどこかへ行きたい思いを馳せながら、
予定通りにたくさんの人々を乗せていく飛行機を眺めている。
飛び立つ瞬間がとても好きだ。
乗っているときも、見ているときも。
暗くなって、あちらの大陸や地平線が見えなくなったら、
教えてくれるように、いろんな色の光が輝きだす。
飛行機が飛び立つ時、整備士の人、グランドハンドリングの人が、
手を振って、見送っている。
あの役やりたい。
バイトないかな。
「手を振る人。」
あれ、大好き。
たまに気づいてくれるときがあって、そのときもっと嬉しくなる。
どれくらいかわからないけど滞在した帰り、
なぜかノスタルジーな感覚におちいる。
故郷なんてないのに、故郷で過ごした楽しかった時間を思い出すみたいな。
耳で流れている音楽も、偶然にもそんなタッチだ。
着いた頃には、妙にすっきりしているというか。
ちょっと滞空時間の長いその場のジャンプ。
地から足が離れて、空を飛んでいる一瞬の時間は
いろいろとあって、長く感じるものだ。